プロフィールにも書いていますが、
クリニックを開院前から開業後しばらくは、慣れないことばかりで忙しく、
疲れやすさをカバーするために、ずいぶん漢方薬の補中益気湯のお世話になりました。
おかげで何とか乗り切れたと思います。

もともと風邪を引くと咳が長引きやすい、ということはあったのですが、
この時ばかりは本当に参りました。これに懲りて、
自分の身体のメンテナンスをしっかりしなければ、と思いました。

しばらく前から分子整合栄養医学(オーソモレキュラー栄養医学)の
勉強をしていたのですが、自分の状態について
きちんと調べるということをしていませんでしたので、
まず詳しい血液検査をしてみました。

なんと!鉄不足。
ビタミン・ミネラルもしっかり不足しているではありませんか!!
そこで一念発起、マルチビタミン・ミネラル、
ヘム鉄のサプリメントを摂り始めました。

実はこのとき、自分が低血糖症でもあることに気付いたので、
糖質制限も始めました。

糖質制限といっても厳密なものではなく、甘いものや炭水化物を減らし、
動物性タンパク質をしっかり摂るようにしたのです。
当時はいきなり!ステーキにも週1回くらいのペースで通いました。

思い返してみると、私には以前から低血糖症の症状がありました。
午前、午後、各3時間の診療時間、途中で何か食べないと、
ガクガクしてきてしまって持たなかったのです。
それをおさめるために甘いものを口に入れる、ということを繰り返していました。

私はこれをずっと続けていたように思います。
この糖分の代謝のために、ビタミンB群が無駄に消費されてしまいます。
エネルギーを作り出す、神経伝達物質を作り出す、といったことに
本来必要なビタミンが足りなくなってしまいます。

低血糖自体の症状と相まって、
疲れやすくなる、精神的に不安定になる、日中眠くなる、、、
といった症状が出やすくなります。

糖質制限とサプリメントを数か月続けるうちに、
血液検査データ上も改善がみられるようになりました。
3時間の診療を、途中で何も食べずに続けられるようになりました。

日中の眠気もなくなりました。
仕事が終わって家に帰ってからも、体がよく動くようになりました。

寒い季節になっても風邪を引きにくくなりました。
風邪かな?と思ってもすぐに治るようになりました。
(もちろん葛根湯も使います!)

一度、ひどく喉が痛くなって熱を出したことがありましたが、
咳が長引くようなことはありませんでした。
以前は、粘膜の機能を増強するビタミンAも不足していたのではないかと思います。

最近ではビタミンDにも免疫力増強の働きがあることが分かってきています。
風邪にはビタミンCを摂ると良いと言われますが、
普段不足していたのでは、風邪を引いてから摂っても間に合わないでしょう。

普段から必要な栄養素をしっかり蓄えておくことで、疲れにくくなり、
良いパフォーマンスができ、免疫力が上がるのです。

栄養素が体の中で偏って分布しているのであれば、
漢方薬がその偏りを正してくれるでしょう。
しかし、食事や不摂生によって栄養素が絶対的に不足している場合、
漢方薬だけでそれを補うことはできません。

栄養素が充実している状態で漢方薬を使うことで、
漢方薬の本当の力が発揮されるでしょう。