春を迎え、体重を落としたい、ダイエットを成功させたい
という方もいらっしゃることでしょう。
クリニックにも、「漢方薬で痩せたい!」と言われる方がいらっしゃいます。
確かに漢方薬は代謝を上げる助けにはなりますが、
それだけで体重を落とすというのは無理があります。

食事に気を付けることが、まず必要になってきます。

「おいしいものは脂肪と糖でできている」というコマーシャルを
ご覧になったことがありますでしょうか。
日本人は米を主食としていますので、炭水化物、
つまり糖をこよなく愛しているといえます。
特に甘いものや白米、白いパンを食べた後には、
血液中のブドウ糖の量、つまり血糖値が急上昇します。

しかし、人間の細胞は一度にそれほど大量のブドウ糖を必要とするわけではありません。
それよりも、細胞が安定した機能を果たすために、
持続して一定の血糖値が保たれていることが重要です。
そうなると、ブドウ糖が急激に増加したときの余分なブドウ糖はどうなるのでしょうか?

一部はグリコーゲンとして肝臓に蓄えられ、
必要になったときにブドウ糖に変換されて使われます。
しかし、グリコーゲンとして蓄えられる量を超えてしまうと、
ブドウ糖は脂肪に変換されて蓄えられるのです。
私たちが食物を摂る大きな目的のひとつはエネルギーを得ることですが、
炭水化物とタンパク質から得られるエネルギーは1gあたり4kcal、
一方脂肪は9kcal得られるため、
エネルギー源としては脂肪が最も効率のよいものになるわけです。

炭水化物を摂り過ぎた状態が続いた結果が脂肪肝です。
脂肪肝とは、必ずしも脂肪を摂りす ぎて起こるわけではありません。
ブドウ糖から変換される脂肪は中性脂肪となり、
体脂肪よりも内臓脂肪として蓄えられる特徴があるのです。
動脈硬化の大きな原因にもなります。

それでは、これを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?

血液中のブドウ糖を、細胞が必要とするだけの一定量に常に保つ、
ということに尽きます。
つまり、急激な血糖値の上下が起こらないようにするわけです。
そのためには、すばやく消化吸収されてしまう砂糖や白米などを控え、
米であれば玄米、小麦 粉製品ならば全粒粉を使ったものを多く摂るようにしましょう。
ただし、玄米ばかりですと鉄の吸収を妨げてしまいますので、
胚芽米や分搗き米などを利用するとよいでしょう。

そして、食べる順番に気をつけましょう。
いきなりご飯やパンから食べ始めると、血糖値が急激に上がってしまいます。
まずはサラダなどの野菜から食べ始め、
そのほかのおかずにも口をつけた後で主食に移りましょう。
食間に空腹を感じたときには、炭水化物ではなく、
ナッツやチーズなどで小腹を満たしましょう。

おいしいものは、「脂肪と糖でできている」もの以外にもたくさんあります。
バランスの良い、おいしい食事を召し上がれ!

そして、やはり運動は必要です。

それでは、どのような運動が効果的なのでしょうか。
複雑なものや時間がかかるものは、なかなか続きません。
毎日、気軽に行えるものが良いですね。
そのような方にぜひ読んでいただきたい本があります。

『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』

その後、女性のために書かれたのが、

『女性が医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』

糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、メタボ、疲れ、などに効果的な運動、
それも手軽にできて効果的な運動が紹介されています。
運動は動画で見ることもできます。

私自身、運動に関しては専門ではありませんし、時間もなかなか取れないので、
こういう情報を求めていました。
「運動」だけでなく、普段から身体をしっかり動かすことが大事です。

最近では、どの駅にもこんなものがみられるようになってきました。

さあ!今日もがんばりましょう!