今、キュウリを育てています。
キュウリの旬は夏ですので、もうずいぶん遅いのですが、
夏前に種から蒔いたキュウリは、真夏に台風が来たときに
熱風が吹き荒れて、ドライフラワーのようになって枯れてしまいました。
その後、種を蒔き直したところ、
すくすく育ったのですが、
今度は10月に急に気温が下がったところで
できかかっていたキュウリがみんなしぼんでしまいました。
10月後半からは暖かい日が続いて、
またキュウリが大きく育ってきています。
そもそもキュウリを育て始めたのは、
野菜嫌いの息子が、キュウリのぬか漬けをとても喜んだからでした。
コロナの感染拡大によって、おうち時間が増え、
ぬか漬けが注目されるようになってきています。
ぬか漬けとは、発酵させた「ぬか床」に野菜などを漬けたもの。
ぬか床は、米などの雑穀を精白する際に出る「ぬか」に、
塩と水を混ぜて乳酸発酵させて作られます。
唐辛子や昆布、山椒を入れることもあります。
ぬか漬けは「健康に良い」と言われますが、
それは、どのような理由からなのでしょうか。
ぬか漬けにすることで栄養がどのように変化し、
どんな効果が期待できるのでしょうか。
まず、腸内環境を整える「腸活」に役立ちます。
発酵食品であるぬか漬けには、植物性乳酸菌が含まれます。
腸内環境を整える「腸活」にはぴったりの食べ物なのです。
乳酸菌は腸内で悪玉菌の繁殖を抑えて
腸の働きを活発にしてくれます。
腸内環境が整って便秘の解消が期待できるだけでなく、
免疫力向上やがんの予防にも役立ちます。
また乳酸菌は腸に棲みつかないため、
毎日補う必要があります。
ぬか漬けであれば日々の食生活にも取り入れやすいものです。
ぬかにはビタミンB1やカリウムなどの栄養素が豊富に含まれ、
そこに野菜を漬け込むことで野菜の栄養価もアップします。
例えば、キュウリをぬか漬けにすると
カリウムは約3倍、ビタミンB1は約9倍と、
栄養素の量が増えることがわかっています。
カリウムは余分なナトリウムを
身体から排泄してくれる働きがあります。
ぬか漬けは食塩の摂りすぎにもなりやすいので、
カリウムを同時に補給できるのはうれしい点ですね。
またビタミンB1は糖質の代謝に欠かせない栄養素です。
ご飯に含まれる糖質の代謝を助けてくれるので、
ぬか漬けとご飯は栄養学的にみてもとても良い組み合わせです。
ほかにも、ビタミンC、ビタミンK、ナイアシンなどの
栄養素の量も、ぬか漬けにすることで増加します。
ただ、気をつけるべきこともあるんです。
ぬか漬けは保存性を高めるために食塩が多く使われています。
食塩の摂りすぎによって高血圧やむくみにつながることがあるため、
いくら健康に良いと言っても、たくさん食べることはお勧めできません。
ぬか漬けに含まれる食塩は、キュウリ3切で1g弱です。
日本人の食事摂取基準(2020年版)による1日の食塩相当量の目標量は、
男性7.5g未満、女性6.5g未満です。
食塩の摂取量は1食あたり2~2.5g程度におさめる必要があるので、
ぬか漬けをたくさん食べてしまうと、
すぐに目標量を超えてしまいます。
手作りのぬか漬けであれば、食塩の量も調整ができるので、
控えめにしておくのもよいでしょう。
市販のぬか床であれば、買ったその日から漬けられて、
混ぜる手間がほとんどかからないものもあります。
まずは始めてみることが大事なので、私も市販のものを使っています。
気温が下がり過ぎないうちに、キュウリを収穫してぬか漬けにします!