暑い!暑い!と言っていた夏から一転、
肌寒いくらいに気温が下がりました。
これからの季節は、いろんな野菜や果物が
食べごろになりますね。

そんな野菜のひとつにかぼちゃがあります。

かぼちゃの収穫自体は7〜9月の夏〜初秋に行われるのですが、
かぼちゃは収穫したてよりも2〜3ヶ月寝かせておいたほうが、
甘みが増しておいしくなります。

かぼちゃは保存性に優れているため、
元々は保存食として扱われていたそうです。
秋までに収穫しておいたかぼちゃを、
食べ物が少なくなる冬に食べることが多かったのです。

かぼちゃは土質を選ばずよく育つため、日本全国で栽培されています。
圧倒的な生産量を誇るのが北海道で、全国生産量のおよそ45%を締めています。
北海道に次いで多いのが鹿児島・茨城・長野などです。

私は茨城県に住んでいますが、以前住んでいた江戸崎町(現在は稲敷市)には
「江戸崎かぼちゃ」というのがあります。
通常のカボチャは交配してから40~45日で収穫するのですが、
江戸崎カボチャは55日間畑で熟成させてから収穫するため
とても糖度が高いのです。

さて、かぼちゃに含まれる栄養や効果にはどのようなものがあるでしょうか。
かぼちゃは甘くて、炭水化物とカロリーの塊のようなイメージかもしれませんが、
実は健康や美容に役立つ栄養素がぎっしりなんです。
緑黄色野菜の中でも特に栄養豊富です。

気になるカロリーは100gあたり91kcal。
1/4個ほどを食べると約239kcalになります。
他の野菜に比べるとカロリーが多く感じますが、
ご飯のカロリーは100gあたり168kcalですから、
それほどでもないことが分かります。

そしてかぼちゃには美容に欠かせない
ビタミンA、B、C、Eが非常に多く含まれているほか、
カリウム・モリブデンなどのミネラル類も豊富です。

食物繊維もたっぷりと含まれているので、
お腹の調子を整えるのにも欠かせませんね。
ダイエット中の便秘予防のためにも積極的に食べましょう。

ここからは、かぼちゃを食べることで期待できる
さまざまな健康・美容効果を紹介しましょう。

かぼちゃには強力な抗酸化作用があるビタミンEや、
食べ物をエネルギーに変換するビタミンB、
肉体的・精神的ストレスを緩和するビタミンCのほか、
さまざまなビタミン・ミネラル類が含まれています。

緑黄色野菜であるかぼちゃはβカロテンが豊富です。
βカロテンは身体の中でビタミンAとして働くだけでなく、
抗酸化作用による疲労回復効果や免疫力を強化する効果も期待できます。

ビタミンEは冷え性の改善に役立ちます。
ビタミンEは末梢血管を広げることで血流を改善してくれるのです。
血行不良は冷え性や肩こり、頭痛のほかにも肌荒れなどの原因にもなりますから、
このようなお悩みをお持ちの方は、積極的に摂りましょう。

かぼちゃにはビタミンEが100gあたり4.9mgと
野菜の中でもトップクラスの量が含まれています。
成人が一日に必要とするビタミンEは6〜7mgなので、
かぼちゃ料理をひと皿食卓に加えるだけで、
かなりの量を補うことができます。

東洋医学の観点からは、かぼちゃは胃腸と身体を温める
「温」の食材です。気を補う作用もあるので、
冷えで元気が出ないときにおすすめです。

かぼちゃにはビタミンCもたっぷりと含まれているので、
鉄分の吸収を助けてくれます。肉や魚など、鉄分が豊富な食材を
組み合わせることで貧血の予防に役立ちます。

野菜や果物に含まれているビタミンCは
加熱すると壊れるとよく言われますが、
かぼちゃに含まれているビタミンCは
加熱しても壊れにくいのが特徴です。

また、ビタミンCを含む栄養成分は皮に多く含まれているので、
できるだけ皮ごと食べるようにしましょう。
また、ビタミンAやビタミンEなどの脂溶性ビタミンは
油と一緒に食べることで吸収率が大幅にアップします。

甘くておいしいかぼちゃには、
美容や健康に欠かせない栄養素がたっぷりと含まれています。
冷えやむくみ、貧血予防の他、薄毛予防など、
さまざまな身体の悩みを改善・予防する効果が期待できます。