「頭が痛い」という表現は、比喩的にも使います。
面倒な事や厄介な問題、トラブルなどを
抱えている状態を指すわけですが、
こういうものを抱えていると、比喩ではなく
本当に頭が痛くなるものです。
あなたは、どんなことが原因で頭が痛くなりますか?
おそらく最も多いのは、
肩こり・首こりからくる緊張型頭痛ではないでしょうか。
あるいは、ときどき何かのきっかけで片側に頭痛が出る
片頭痛の方もいるでしょう。
そのほかに、群発頭痛というのもあります。
後頭部から首すじにかけて、
重苦しい感じや、
頭をベルトで締めつけられているような
圧迫感が起こるのが緊張型頭痛です。
緊張型頭痛が起こるきっかけは、
そのほとんどが身体的、精神的ストレスです。
長時間同じ姿勢をとるといった身体的ストレス、
環境の変化による精神的ストレスなどです。
ストレスによって神経や筋肉が過度に緊張し、
筋肉に疲労物質がたまったり、
脳内の痛みの調整機能が
うまく働かなくなったりして頭痛が起こります。
一方、片頭痛とは、こめかみから目にかけて、
片側を中心に、時には両側や後頭部までも
脈打つように起こる頭痛です。
片頭痛が起こるきっかけは、
ストレス、ストレスからの解放、寝過ぎや寝不足、
女性ホルモンの変化(月経周期)、天候や気圧の変化、
空腹、肩こり、アルコールなど、さまざまです。
片頭痛のメカニズムは、まだ完全には解明されていません。
以前は脳の血管が収縮して前兆が起こり、
その後、血管が拡張して頭痛が起こると考えられていました。
しかし、最近では脳そのものに
何らかの原因があるという説や、
脳血管や三叉神経終末に原因が見られるとする説があります。
また片頭痛は肉親に同じような頭痛を持つ人が多いため、
遺伝的な要素があると考えられています。
さらにもうひとつ、群発頭痛と呼ばれるものは、
片方の目の周りにひどい痛みを感じることから
「目の奥をえぐられるような激しい痛み」と表現されます。
頭痛のなかでも、もっとも痛みの強いものの一つです。
群発頭痛のメカニズムはまだ解明されていませんが、
体内時計のある視床下部の機能異常によって起こる
という可能性が考えられています。
また、頭痛発作時には内頚動脈の拡張が関係している
可能性があるといわれています。
そのほか、さまざまな原因で頭痛が起こることが知られ、
上記以外にも、日常の行動によって
頭痛が起きることがあります。
メガネを新調した時の頭痛
髪を結んでいる時の頭痛
冷たいものを食べた時の頭痛
飛行機に乗った時の頭痛
頭痛がひどくて病院を受診した場合、
どんな頭痛か、細かい症状をきかれることはあると思いますが、
特に問題となるような原因が見つからなければ、
上記のようなタイプ別に分け、
結局のところ、処方されるのは鎮痛剤ということになります。
しかし、頭痛の原因も人によってさまざまで、
随伴症状もさまざまに異なるでしょう。
そのさまざまに異なる頭痛に対して、
異なる対応ができるのが、ホメオパシーです。
ホメオパシーの観点から見ると、
頭痛のタイプは重要な要素ではなく、
頭痛の症状とレメディーの症状とが一致することで
良い結果がもたらされます。
あらゆる症状においてもそうですが、
頭痛が起こるには確かに原因はあるのですが、
なぜそれが原因で症状が出るのか、
とさらに原因をさかのぼっていくと、
解明できないものがほとんどです。
現代医学では、分かっているメカニズムの一部に対して
作用する薬を投与するわけですが、
根本的な原因にアプローチすることはできません。
ホメオパシーでは、原因を追究することに重点は置きません。
原因を追究するのではなく、
症状を詳細にとらえ、それにふさわしいレメディを
数百の中から選ぶのです。
もちろん、頭痛の原因には眼精疲労、
ホルモンのアンバランス、
栄養不良、毒性、胃腸障害、精神的ストレス、
セロトニンレベルの変動があります。
これらの原因を生じさせる環境を
整える必要もあります。
また、大多数の片頭痛は食物アレルギー(特に小麦)や
化学物質過敏症を伴います。
ホメオパシーは長年のアレルギーや過敏症を
解決することはできますが、
問題となる物質を治療の過程で避けることも必要です。
みなさんの頭痛のタネを取り除くとともに
そのタネに煩わされないような身体になるために
ホメオパシーはきっと役に立ってくれるでしょう。