先日、ある方がこんなことを言っていました。
「筋トレはメニューを決めて結構やるんだけど、
ストレッチはあまりやる気になれない。
ストレッチって、何やってるんだかよく分からない」
「運動しましょう」と言うと、
「スポーツジムに通う時間がない」とか
「仕事では結構身体を動かしているんです」
「毎日1万歩歩いています」
という返事が返ってきます。
「運動」という言葉からイメージされるのは
息が上がって汗をかいている姿。
いかにも「やってる!」という感じがします。
代表的なものに有酸素運動と無酸素運動があります。
有酸素運動とは、軽~中程度の負荷を継続的にかける運動のことです。
筋肉を動かすエネルギーを、酸素を使って脂肪を燃焼させることで作り出します。
脂肪を消費するため、体脂肪の減少や高血圧などに効果が期待できます
体に貯蔵されている体脂肪を燃料とするため、
長時間無理なく続けられる強度の運動が挙げられます。
代表的なスポーツは水泳、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどです。
一方、無酸素運動とは、
短い時間に大きな力を発揮する強度の高い運動を指します。
筋肉を動かすためのエネルギーを、酸素を使わずに作り出します。
エネルギーの発生に酸素を必要とせず、糖をエネルギー源として利用します。
全力、あるいはそれに近い筋力を短時間で発揮しやすいのが特徴です。
無酸素運動は、筋肉量を増やし基礎代謝を高める運動であり、
代表的なものは短距離走や筋力トレーニング、
ウエイトリフティングや投てきなどの短時間で運動強度の高いものです。
有酸素運動と無酸素運動の大きな違いは、
それぞれの運動で使用するエネルギー源で、
有酸素運動では脂肪酸、無酸素運動ではグルコース(ブドウ糖)が主に利用されています。
しかし、運動の強度や継続時間によっては、
それぞれのエネルギー源が交代で使われることがあります。
有酸素運動と考えられるものであっても、長時間になったり、
酸素が十分に取り入れられない状態だったりすると、
無酸素運動になってしまいます。
例えば、貧血の状態であったり、鉄が足りなかったりすると
酸素を使ってエネルギーを作り出すことが難しくなるので
エネルギー源として糖に頼ることになります。
結果的に長時間続けることが難しくなってしまいます。
有酸素運動は体脂肪を減らしたり、
血中のLDLコレステロール・中性脂肪を減らしたりする効果を期待できます。
無酸素運動は筋肉そのものを強化することで基礎代謝を上げることができます。
これらの効果の他に、有酸素運動はミトコンドリアの数を増やし、
無酸素運動はミトコンドリアの質を向上させるとも言われています。
そのほかにも、運動することでさまざまなメリットがあることが分かってきています。
さて、これらの運動は、どちらも頑張ってやる感じですよね。
こういう運動の他に、ぜひ取り入れていただきたいのが、
ストレッチ運動です。体をリラックスさせてくれます。
肩こりや腰痛に悩む方は、交感神経が優位になって
血行が悪くなっていることがほとんどです。
頑張ってやる運動では、どうしても
交感神経が優位になってしまうので逆効果。
血行を良くするには、緩やかに深い呼吸をしながら
ストレッチをする運動が役に立ちます。
このストレッチ運動も、運動前に身体をほぐすためには
立った姿勢で行うのが効果的だそうです。
運動後、身体を整えるには寝た姿勢でしっかりリラックスするのが良いようです。
もう一つ、別の観点から運動の効果を考えてみましょう。
年を取ってくると、骨が弱ってきます。
骨粗鬆症の心配も出てきます。
骨を丈夫にするには、骨への衝撃が大事なんです。
自転車こぎのような運動でどんなに筋肉を鍛えても
骨に衝撃が加わらないと、骨がスカスカになってしまうそうです。
ジョギングや階段の上り下り、軽いジャンプなど、
骨に衝撃が加わるような運動も積極的に取り入れましょう。
このように、さまざまな種類の運動を上手に日々の生活に取り入れて
健康的な毎日をお過ごしください。