かつて、ホメオパシーの学校で教えていたとき
生徒さんのご家族が、クモ膜下出血で倒れられました。

病院に運ばれてICUに入られましたが、
生徒さんは、ホメオパシーのレメディでできることはやりたいと
相談してこられました。

意識がない状態で、ICUでの治療が続けられていましたが、
1日に1回20分程度の面会が認められているとのことでした。
そのときに何かホメオパシーのレメディをあげたい、と。

どのような部位であれ、出血が起こっているときに
止血の作用が期待できるのがアルニカ。
また、出血部位というのは、炎症が起こり、浮腫も起きます。

頭部で起こる浮腫というのは、脳を圧迫して命に関わる可能性があり
早急に対応する必要があります。
アルニカには、この浮腫にも作用することが分かっています。

このかたには、まずアルニカを摂っていただきました。
面会のたびにアルニカを摂っていただきましたが、
大きな変化がありませんでした。

その間、いろいろ調べているうちに、
クモ膜下出血にはジェルセミウムというレメディが
良いことを見つけ、そのことを生徒さんに伝えました。

ICUでは治療が続けられていましたが、大きな変化がないため
積極的な治療を諦め、一般病棟に移す準備を始めたところでした。
ジェルセミウムを摂ってしばらくすると、
なんと意識が戻ったのです。

そこからまた、ICUで積極的な治療が続けられ、
その後は一般病棟に戻って、口から食事が摂れるまでに回復しました。

この例では、ジェルセミウムだけが作用したのではなく、
最初に使ったアルニカも、
とても良い働きをしてくれたに違いありません。

緊急事態において、救急車を呼んだり、
必要な医学的処置を行ったりすることはとても重要です。
それと並行して、ホメオパシーレメディを使うことで
より良い結果を導くことができるのです。

緊急時に使えるレメディだけでも、
常に身近に置いておくと安心ですね。
私はバッグの中にいくつかのレメディをいつも携帯しています。