あなたはご自分の姿勢に自信がありますか?
姿勢が歪んでいても、自分ではなかなか気づかないものです。
姿勢の歪みというのは、前後左右の筋肉の緊張や長さのバランスの崩れです。
例えば、顔の歪みの原因としては、
口呼吸、片噛み、横向・うつぶせ寝、頬杖、食いしばり、
楽器演奏、抜歯後などが挙げられます。
私は半世紀以上バイオリンを弾いているのですが、
どうしても左肩の方が少し下がって前方に出ています。
美容院で髪を切るとき、髪の長さを確かめるときに
左肩が下がっているのをよく直されます。
正しい基本姿勢というのは、
自然に頭が垂直に引き上げられていて、肩が降りて首が長く、
背骨が生理的湾曲のある状態になっています。
このような歪みのない正しい姿勢をとることで、
肉体的な効果だけでなく、精神的にも良い影響があります。
姿勢で気をつけるべき大切なことは2つあります。
頭の位置と、背骨のカーブです。
まず、頭の位置。
頭は体重の10%程度の重さがあり、
頭の位置が少し前に出るだけで、首や肩に3倍の負荷がかかります。
首コリは脳への血流を妨げ、頭痛やうつ・認知症の原因にもなります。
もう一つが背骨のカーブ。
首・胸・腰のカーブがクッションの役割を果たします。
正しい姿勢を保つこと=正しい背骨のカーブを保つことです。
背骨が変形していると、背骨の中を通る脊髄が圧迫されて
内臓への信号が乱れてしまう可能性があります。
つまり、自律神経が乱れるということです。
また、猫背になっていると筋肉が緊張して血流障害を生むことになり、
活性酸素を増やす原因にもなります。
バランスの悪い身体の使い方が習慣になると、
それが姿勢に現れ、症状として現れます。
反り腰が続くと、腰椎すべり症に、
腰のカーブがない姿勢が続くと、椎間板ヘルニアになりやすくなります。
姿勢が悪いと、腰痛などの痛みを引き起こすだけでなく、
筋肉、筋膜、神経、血液、器官、エネルギー、
すべての機能を低下させ、疲労しやすくなり、
自律神経の乱れを生み出してしまいます。
睡眠や食事には気を付けていても、
姿勢の悪さに気づいていないことも多いので、注意が必要です。