秋になり、気温が下がってきましたが、
お天気が良いと乾燥も気になる季節です。
秋の花粉症をお持ちの方は、
鼻や目の症状がつらいかもしれませんね。

花粉症など、鼻のお悩みを
東洋医学の見方も交えて考えてみましょう。

まずは鼻の構造をみてみましょう。
鼻孔とか鼻腔といっても、ただの穴とか空間ではありません。
鼻の穴は小さいですが、その奥には広い空間が広がっています。
そして、左右の鼻腔の間には鼻中隔という壁があり
そこには左右それぞれ3つの上・中・下鼻甲介という庇のような構造があります。

これらの構造の表面は粘膜で覆われ、粘膜の細胞からは
粘液が分泌され、常に潤っています。

これらが何のためにあるかというと
吸い込んだ空気に湿り気を与える。
吸い込んだ空気の中にホコリや花粉などの異物があった場合
粘膜の粘液で捕まえて排除するのです。

粘膜細胞の表面にはブラシのような毛のような構造があり、
この毛を外に向かって動かして、粘液で捕まえた異物を外に排除します。

この働きがうまく機能するには、
鼻腔内が適度に潤っていないといけないことが分かりますね。

しかし、花粉症を考えればわかるように
水分が多すぎても困りものです。

そのような鼻のトラブルを防ぐには、どうしたらよいのでしょうか。

ところで、鼻というのは身体の中では上の方にありますね。
また、身体の表面にあるものです。
東洋医学では気・血・水の巡りで健康が維持されると考えますが、
血や水は重いので、身体の上や表面に運ぶ必要があります。

水は少なすぎても多すぎても困るので
巡らすための熱や元気が必要です。
気温が下がると鼻の調子が悪くなるのは、
寒さのために水の巡りが悪くなるからです。

・身体を冷やす
・冷飲食で内側を冷やす
・運動不足
これらは水の巡りを悪くして鼻の調子を悪くする原因になります。

逆に、元気が有り余っていると
熱や水が上に押し寄せ、上がったまま降りてこなくなります。

・鼻に水や熱が充満
・鼻のトラブルの元
・暴飲暴食・怒り・過労・寝不足
・考え過ぎなどの生活
これらは鼻にとってトラブルの原因になります。

このように考えてくると、
鼻のトラブルを防ぐにはどうすればよいのか
おのずと見えてきますね。

これから少しずつ気温が下がってきます。
上手に工夫しながら鼻の調子を整えましょう。