ホメオパシーには、リンから作られた
フォスフォラスというレメディがあります。
フォスフォラスとは「光を運ぶもの」という意味の言葉です。
特徴としては、他者との境界がなくて、
あまりにもオープン過ぎる。
とってもフレンドリーに人と接するような人によく合います。
よく言えば感受性が強いのですが、
周りの影響を受け過ぎて、疲れ果ててしまうことも。
最近よく耳にするHSP:Highly Sensitive Personのような人を
思い浮かべるとイメージしやすいかもしれません。
境界がないことは、身体的にも現れます。
非常に疲れやすくて、すぐにエネルギー切れになります。
境界がないため、エネルギーがどんどん
外へ外へと拡散していってしまいます。
したがって、すぐにお腹がすきます。
低血糖にもなりやすく、
空腹から頭痛になったりもします。
疲れやすいのですが、短い睡眠をとると
途端に元気を取り戻します。
有名な症状には、雷をとても怖がる、
アイスクリームが大好き、というのがあります。
ずいぶん前に、ベネズエラ出身の赤ちゃんを、
ホメオパシーで診たことがあります。
実は、中南米はホメオパシーが盛んです。
この赤ちゃんは、お母さんに前向きに抱きかかえられていましたが、
私が部屋に入っていくと、私の方に手を伸ばして身を乗り出しました。
初めて会うにもかかわらず、まったく人見知りはありませんでした。
ホメオパシーを受けに来た理由は、お母さんによると、
この赤ちゃんが、とにかく眠らない、ということでした。
夜中に目を覚まして、部屋を縦横無尽にハイハイしているのだそうです。
月齢から考えて、ちょうどいろんなことが分かり始めて、
刺激的過ぎて眠っている場合ではなかったのかもしれません。
私はこの赤ちゃんにフォスフォラスをあげました。
レメディを摂ってからは、よく眠るようになったそうです。
フォスフォラスをあげたワンちゃんもいました。
そのワンちゃんは、私が車でおうちを訪ねると、
ちょうどお散歩中で家の前にいました。
私が飼い主さんにご挨拶しようと車の窓を開けたとたんに
ワンちゃんは、その窓から私に飛びかからんばかりに寄ってきました。
このワンちゃんには、てんかんの症状があって、
そのことでご相談を受けたのですが、
この最初の行動がヒントになって、
レメディはフォスフォラスに決めました。
レメディを摂った後は、見るからに元気になり、
「毛並みが良くなったね」
と近所の人に声を掛けられるくらいだったそうです。
このフォスフォラス、かつては重症の肺炎にもよく使われました。
「乾燥した咳が出る」
「胸に何かが載っているかのように重い」
この症状は、新型コロナウイルス感染症にかかった人から
語られた言葉と同じです。
また、このレメディには臭いが分からなくなる、という症状もあります。
フォスフォラスは、さまざまな場面で使うことができますが、
新型コロナウイルス感染症にも対応できるものです。
症状が出てからはもちろんのこと、予防にも使うことができます。
そもそも、症状の出始めは、コロナなのか、インフルエンザなのか、
ただの風邪なのか、分かりません。
ホメオパシーでは、そんなことは気にしなくても大丈夫です。
症状が似てさえいれば、どんな病気にも使えるのです。
逆に、同じ病気であっても、
症状が違えば異なるレメディが必要ということ。
症状をしっかり観察することがとても大事になってきます。
光を運ぶもの
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