コロナが第5類感染症になり、気候の変化も相まって、
発熱や風邪の患者さんがたくさん受診されるようになりました。
コロナの方もいらっしゃいますが、コロナもインフルエンザも
検査で陰性の方も多くいらっしゃいます。

風邪薬や解熱剤を飲んで熱は下がったけれど、
咳がなかなか止まらないという方も結構いらっしゃいます。

クリニックでは、漢方薬をお出しすることが多いのですが、
今、漢方薬の流通が滞っているという問題があります。
特に、風邪関連の漢方薬は品薄状態です。

この漢方薬を飲んでいただきたいと思っても
薬局に在庫がないばかりか、発注しても当分入ってこない
という状況も続いています。

このような状況になると、
ホメオパシーの存在が頼もしく思えます。
咳に使えるレメディはいくつかあるのですが、
今日は、ドロセラというレメディをご紹介しましょう。

「ドロセラ」は、モウセンゴケという
食虫植物からつくられたレメディです。
深く激しく吠えるような痙攣的な咳で、
特に真夜中過ぎに悪化するときに役立ちます。

ドロセラの咳は、咽頭に羽根が入っているような
ムズムズする感じから引き起こされるという特徴があります。
ここで、このレメディの原料である
モウセンゴケに思いを馳せてみましょう。

モウセンゴケは、表面に粘液を分泌させ、
虫を捉える食虫植物です。
この粘液は、咳に伴う痰を連想させます。

そして、その粘液にからめとられた虫が暴れるところを
連想してみましょう。
ムズムズして咳をして吐き出したい状態と
似ていないでしょうか?

ホメオパシーは「似たものが似たものを癒す」
という原則に基づいています。

必ずしも見た目が似ているということではありませんが、
こんな風に、元の物質が持つ特徴が
レメディとしての特徴にも反映されるものです。