食欲の秋。
何を食べてもおいしく感じられる季節ですね。
秋の夜長に、おいしいものを肴にお酒を飲むのを
楽しみにしていらっしゃる方も多いことでしょう。

今年はこれからの時期、
久しぶりに忘年会を開く方もいらっしゃるでしょう。

食欲が旺盛なことは結構なことではありますが、
気を付けないと食べ過ぎてしまいます。
食べ過ぎた結果として、多くの方が
健康診断で気にする数値がいくつかあります。

血糖値、中性脂肪、コレステロール、そして尿酸値。
これらが高くなり過ぎると生活習慣病につながります。
特に男性では痛風になることを心配される方も多いですね。
痛風は、昔から「贅沢病」と呼ばれています。

暴飲暴食をした翌日に、足の親指の付け根に激痛が起きるのが
痛風発作の典型ですが、よく耳にする痛風の痛みというのは、
正確に言うと、この「痛風発作」のことを指します。

痛風発作とは、痛風関節炎とも言われ、
尿酸の結晶が関節に沈着することで起こり、
ある日突然、腫れと激痛を起こします。
症状の特徴は、とにかく激痛で赤く腫れ、熱を持っています。

歩けなかったり、仕事も手につかない程の痛みが襲ったりします。
関節炎の起こりやすい場所は、足の親指の付け根が最も多く、
足首、足の甲、膝、手首、肘です。
痛みが起きるのは一度に一ヵ所だけで、
複数起きることはあまりありません。

痛風が起きるのは95%が男性で、
女性は痛風になりにくいと言われています。
これは女性ホルモンには
尿酸を排泄する働きがあるからと考えられています。

痛みが出たときは、温めたり、もんだりすると逆効果。
無理に歩き回るのも禁物です。
患部を心臓より高い位置に置き固定し、患部を冷やして
家にある鎮痛剤を飲みましょう。

痛みは1~2週間程度で治りますが、
根本にある高尿酸血症を放っておくと発作を繰り返します。
発作を起こさないようにするには、
飲み薬で尿酸値を下げる治療と、生活習慣の見直しが必要です。

痛風になりやすい人のタイプを挙げると
・熱血タイプ
・不規則的な仕事スタイル
・激しい運動を好む
・肥満
・早食い、大食い
・飲酒が好き(特にビール)
・魚卵系や油っぽい食べ物が好き
・尿酸値が高い人(7.0mg/dL以上)
・身内に痛風の人がいる

当てはまる項目がある人は、気をつけましょう。

尿酸値が7.0mg/dLを超えたら「高尿酸血症」と呼び、
痛風をはじめとした様々な合併症の黄信号です。

高尿酸血症の状態が続くと、
尿酸の結晶が身体のあちこちに沈着しはじめ、
痛風発作をはじめ、腎障害、痛風結節、尿管結石など
さまざまな症状を引き起こします。

尿酸値を上げる食べ物を避け、
下げる食べ物を摂るように言われることも多いのですが、
食べ物によって尿酸値が上がるのはごく一部なので、
生活習慣を改善することの方が大切です。

ひとつは、ウォーキングのような
軽い有酸素運動を継続して行うのが効果的です。

また、痛風になる人は、せっかちで行動的な人が多いと言われています。
早食いに大食いで、仕事はバリバリこなし、
プライベートもでも、じっとしていません。

こうしたタイプの方は、飲食や過食でストレスを発散しようとせずに
十分な睡眠、適度な運動など、
体に優しいストレス解消法を見つけましょう。
のんびりリラックスを心がけてください。