秋晴れの気持ちの良い日に、千葉県君津市にある
ドリプレ・ローズガーデンに行ってきました。
以前、NHKの番組で見て、ぜひ訪れてみたいと思っていたのです。
ターシャ・チューダーさんに憧れたオーナーさんが
5000坪の広い敷地に500種類、3000本のバラを
無農薬で育てていらっしゃいます。
バラもさることながら、ここには迷い込んだ野良猫たちが
たくさん住みついているのです。
猫好きの家族とともに、たっぷり癒されてきました。
さて、バラは見た目も美しいのですが、
香りがとても良いですね。
この香りにもさまざまな効能があることが知られています。
バラと人類の関わりは紀元前3000年頃に遡ります。
古代ギリシャ、ローマ、エジプト、イスラム世界などには
バラに関する神話が多く存在し、
儀式用、薬用、香料、化粧用に使われてきました。
水蒸気蒸留法は10世紀のアラブの医師
アヴィケンナが発明したとされていますが、
この方法で最初に蒸留するのに使われた植物が
バラであると言われています。
バラの精油は、甘く華やかで、女性的な香りが大きな特徴です。
2つの抽出法があり、溶剤抽出法で生成される「ローズアブソリュート」は、
フェニルエチルアルコールという成分の割合が多く、
より濃厚な香りになるため、香水などの香りを楽しむ使い方に向いています。
一方、水蒸気蒸留法により生成される精油は「ローズオットー」と呼ばれ、
バラの花びら3トンから、わずか1㎏しか抽出することができないため、
希少性が高く、とても高価な精油です。
かつて、アロマセラピーを学んでいたときに、
他の精油に比べて格段に高価だったので、びっくりしました。
ローズオットーは溶剤の残留がなく、
シトロネロールという成分が多く、鎮静作用に優れているので、
マッサージやスキンケアに向いています。
さて、バラの香りにはどんな作用があるでしょうか。
バラの香りは心に働きかけてくれます。
華やかで優雅な香りは、心を明るく高揚させ、
神経の緊張やストレスを和らげてくれます。
自信をなくしてしまったときにも自分を肯定でき、
幸福感を抱かせてくれるのです。
また、ローズの香りは脳内ホルモンの
オキシトシンの分泌を促してくれると言われています。
オキシトシンは「幸せホルモン」とも言われ、
自律神経のバランスを整えたり、ストレスを緩和して
気持ちをポジティブにしたりする働きがあります。
バラの香りは身体にも働きかけます。
女性ホルモンのバランスを整える作用があるとされ、
月経に関わる心身両面のケアや、更年期の不調、
産後の精神状態の改善などにも良いとされています。
またスキンケアにも良く、抗炎症作用や細胞促進作用があることから、
お肌の炎症を抑えターンオーバーを促し、
老化・乾燥へのアプローチもできます。
女性美容のアンチエイジングにとても最適な精油でもあります。
これらの作用は、アロママッサージなど、
専門的なケアを受けることでも得られますが、
毎日の生活に取り入れることで、もっと手軽に得ることもできます。
ディフューザーで香りを漂わせたり、
アロマスプレーなどを使ったりすることで、
リラックスでき、心を前向きにしてくれます。
お肌のスキンケアには、ホホバオイルで希釈して使うことができます。
0.5~1.0%の濃度に稀釈し、敏感肌には
ローズオットーを使うことをお勧めします。
洗顔後にやさしくマッサージしましょう。
バラの香りに包まれて幸せな気分を味わえますよ。