先日、息子が20歳の誕生日を迎えました。
初めてのお酒は「水曜日のネコ」でした。
息子は、高校生のときに『たくのみ』という漫画が気に入り、
私に読むように勧めてきました。
お酒の話なので、高校生のくせにお酒の味なんて覚えたのか?
と心配になったのですが、寮生活をしていましたし、
そんな気配はありません。
後で聞いたことですが、
お酒入りのチョコレートを食べただけで顔が赤くなるほど
お酒に弱いらしいのです。
ただ、その後もお酒が飲めるようになるのを楽しみにしていました。
その『たくのみ』のなかで彼が気になっていたのが
「水曜日のネコ」。
ひとつには、彼がネコ好きだからというのがあるのでしょう。
もうひとつは、「フルーティで女性にも飲みやすい」ということだったので、
私に飲んでみろ、ということでした。
はい、私もお酒は強くなく、ビールはあまり得意ではないのですが、
確かに、とても飲みやすいビールでした。
ビール、と書きましたが、水曜日のネコはエールビール。
一方、通常のビールはラガービール。
そもそも酵母が違うのだそうです。
ラガービールは、すっきりしていて、
ゴクゴクのど越しを楽しみますが、
エールビールは色や香り、味わいをゆっくり楽しむものだそうです。
つまり、エールビールは香りとコクが命。
香りが引き立つ温度は、少しぬるめの10℃だそうです。
通常のビールがおいしいキンキンに冷えた温度は5℃くらいなので、
ちょっと冷たいと感じるくらいがおいしい温度なんだとか。
「バナナや青りんごを思わせる香りがする」と書かれているのですが
息子は「りんごみたいな香りがする」とちゃんと味わえていました。
さて、水曜日のネコは、ただのビールではなくて
コリアンダーシードとオレンジピールが使われています。
なんと、コリアンダーとはパクチーのことだそうで、
このビールには、エスニックなシーフード料理が合うんだそうです。
オレンジつながりで酸味のある果実を合わせたデザートにも合うのだそうです。
お酒と料理の組み合わせというのは、
そんな風に考えるのですね。
「水曜日のネコ」というネーミングには、
週の真ん中の水曜日に、心のスイッチをOFFにして、
心を緩めてほしい、という願いが込められているらしい。
確かに適度なお酒は、緊張を緩める効果がありますね。
このところ、お酒の話題が続いていますが、
コロナによるおうち時間が増えて、
女性のアルコール依存症が増えているそうです。
実は、女性は体質的に、男性より少ない飲酒量・飲酒期間で
依存症になりやすいことがわかっています。
女性は男性よりも小柄で、肝臓が小さく体内の血液量も少ないため、
同じ量を飲んでもアルコールの血中濃度が高くなりがちなんです。
また、脂肪組織が多く、女性ホルモンがアルコールの代謝を阻害するため、
酔いやすくなるだけでなく、体内に長い時間アルコールが留まることで
臓器も害を受けやすくなります。
男性がアルコール依存症になるまでには、
飲酒が習慣化してから10~20年ですが、
女性の場合は約半分の6~9年と言われています。
さらに、女性の場合は摂食障害を併発していたり、
結婚生活や子育てといった人生変化のストレスで
飲酒が進んだりするケースが多く、
周囲の理解を得にくく孤立しがち、という特徴もあります。
お酒はおいしく、楽しく、節度を持って飲みたいものです。
「酒を嗜む」と言いますが、この「嗜む」という言葉には
「愛好する」という意味以外に
「つつしむ、気をつける、用心する」という意味もあります。
そんな意味合いも込めて、お酒を嗜みましょう。