たくさんの色がモザイクのようになっていると、とても心を惹かれます。
絵を描きたいとはあまり思わないのですが、
色にはずっと興味がありました。
かつてさまざまな代替療法を学んだときには、カラーセラピーを学んだり、
最近では、ビーマーライトペンという色と光によるセラピーを学んだりもしました。
そしてつい最近「色彩知育」を知り、先日、その講座を受けてみました。
色と言葉で子どもの分析力、創造力、プレゼン力を育もうというものです。
子育てをする中で、どのように子どもに言葉がけをするかは、
案外難しいものです。
「褒めれば子どもは伸びる」的なことがよく言われますが、
ずっと違和感を抱いていました。
実際のところ、なんでもかんでも褒めるわけにもいきませんし
とても不自然だと感じてしまいます。
その点、「色彩知育」では、「色」を介することで
無理なく、とても自然な言葉がけをすることができるのです。
子どもが小さいときに知りたかった、と思いました。
息子が中学のとき、初めて色覚に問題があることが分かりましたが
その後すぐに寮生活を始めたので
彼がどんな色の世界を持っているのか、ずっと分からないままでした。
先日の講座を受けた後の宿題として
お互いのイメージを、48色のカードの中から3つ、
気持ちを表す48枚のカードの中から3つ選ぶ、というのがありました。
これを息子とやってみることにしたのです。
このようなワークを言葉だけでやろうとすると、
なかなかやりにくいものです。
息子は、私のイメージを表す色と言葉を選んでくれましたが
「色がなかったら、外面いい感じで答えてたかも」
と言っていました。
私のほうも、20歳近い息子を前にして、
その「イメージ」を表す言葉が
なかなか浮かんで来そうにありませんでした。
ところが色のカードを前にした途端、その色から小さい頃のことが思い出され
この大きくなってしまった息子にも、中心のところには、
「あのころの魂がそのまま宿っているんだなあ」
と心から感じることができたのでした。
その後、息子に小さいころの写真を見せると、
とても嬉しそうにしていました。
もう一つの宿題である、ネコの形に折り紙を折るのも、
いっしょにやりながら、小さいころの話をすることができました。
匂いや音楽が過去の記憶を呼び起こすことはよく経験してきましたが、
色でもこんな風に過去の記憶を呼び起こすのですね。
こんなやり取りを息子とできたことが、とても嬉しく感じられたひととき。
とても愛しい時間。
色の力、可能性をさらに感じることができました。