春の暖かな陽気は、旅へと誘います。
GWも近いので、旅行の計画を立てている方も多いことでしょう。
ただ、花粉症の人にとっては、旅先のお天気よりも
花粉情報の方が気になるかもしれません。
花粉症と言うと、スギやヒノキの花粉が悪者にされますが、
同じように花粉に曝されても、花粉症になる人とならない人がいます。
つまり、身体の事情にも目を向けないといけないわけです。
異物が目や鼻の粘膜に付着すると、
くしゃみや鼻水や、涙が出るのは、誰にも起きる現象です。
これは、異物を追い払う、身体を守るための働きです。
花粉症では、この誰にでも備わっている働きが、
調和を超えて激しく作動するのです。
体表で異物の侵入を防いでいるのは
「衛気」と呼ばれる「気」の働きの一部。
「気」の分布は季節によって異なり、
寒い季節には体表に少なく、熱い季節には体表に多くなります。
花粉症が始まるこの時期は、
内から外向きに「気」の分布状態が変化するときですが、
気候の変化も激しく、こうした内外の変化に
順応できないと花粉症になりやすくなります。
花粉症の病態を簡単に表現すると、
「気」の流れが乱れて体表に「衛気」が滞り、
表層に停留している余分な水と結びついている状態です。
花粉の付着が引き金となって、
充満している「衛気」や水が爆発的に発散します。
滞った「衛気」が熱に変わり水を蒸発させる場合は、
涙や鼻水は少なく、かゆみや熱感が強くなります。
こうした状態を防ぐには、「気」の流れを順調にして
変化に対応できる体にすることと、
余分な水を身体に増やさないようにすることが大切になってきます。
そんな対策が、旅の中でも自然にできればいいですね。